2014年9月28日日曜日

雁坂の紅葉は・・・・

地蔵岩方向から見た小屋
御嶽山の噴火は大変な驚き。ニュース映像を見て、自分がその場にいたら、何ができて、どのように動くだろうかと考えた。また、この1年で顔なじみになったお客様の事も気になる。もしかして紅葉を求めて御嶽山に登っていたら・・・・と、案じたりも。
峠ではリンドウが今年も
小屋からは『秋の晴れ男』になったゴローさんから、地蔵岩方向の尾根も、所々色づいてきている、と連絡。今年は、やはり紅葉は早い様子。雁坂嶺から峠周辺、途中の突出や黒岩、そして川又や三富の登山口まで考えると、10月中は、紅葉が楽しめそうですが、小屋や峠あたりは10月の3連休ころがいいかも。自然が相手なので、確約はできませんが。
 ちなみに『奥秩父大滝紅葉まつり』は10月24日(金)からです。
*お彼岸も過ぎ、陽が出ている間は暖かいのですが、夕方になるとグっと寒くなってきます。夜も晴れれば5度まで下がります。
*防寒着、カイロなど寒さ対策をお忘れなく。
*日帰りの方もライトを忘れずに。電池も確かめましょう。
*隣の市にお住まいのMさん、今回は晴れましたね。よかった・・・・。
*なぜだろう?9月16日の『少し寒くなってきた雁坂』は普段の倍のアクセス数を記録中。
*お泊りのお客様に、ブログの事をご存じか伺っています。「知っていますよ」「来る時、見てきました」「いつも読んでいます」などと、有難い返事が返ってきています。

2014年9月24日水曜日

おもいを背負い

和名倉山の肩から日が登る(峠より)
雁峠に向かう女性のお客様、二人。
 昔から山を歩き、海外の山にも登られたとか。「奥秩父はいいコースなのよ。もっとこうなれば・・・・」と熱く語られるのは70代半ばのお客様。行政の動きやお金の裏付けがなく「そうですね」とお返事できなかったけれど。「雁坂と雁峠の間がまだつながっていないの。だから、どうしても歩きたかったの」と早朝に出発して行きました。有難うございました。どうぞ、お気をつけて。奥秩父の道が1本につながりましたでしょうか。

雁峠へ行く道から見た小屋

 早い時間に甲武信から来た40代?のお客様。、三富へ下るとの事。三富のつもりが小屋へ来てしまった。案内板を見ながら話すうちに、「雁峠・・・・。友人の思いの・・・・。ここへ来たのも、あの人の導きかしら」と涙目に。甲武信からの時間、装備の様子を見て、雁峠から新地平への道もご紹介。古礼山からの眺め、上から見る雁峠と笠取山の景色など。「彼女、今年亡くなったの」と言葉を残して雁峠に向かわれました。雁峠のベンチで心の友と再会できたでしょうか。
  また、雁坂小屋へおいでください。話の続きを聞かせてください。
*飛び石連休中、朝方の気温は5度~8度。日中は8度から陽が出ると12度くらい。
*気の早い木が、いくつか色づき始めました。例年より紅葉は早いかと思います。
*おもいを背負い、汗びしょになって登る小屋番。休む時、陽のあたる所に腰を降ろしている事に気づき、季節の移りを感じました。小屋番の「おもい」は、背負子につけたビールの箱です。
*水は順調に来ています。ストーブの薪も勢いよく燃えて秋の雁坂になりました。

2014年9月16日火曜日

少し寒くなってきた雁坂


本当はもっと感動的な
空の色です
連休の雁坂は少し冷え込み、朝方の気温が8~9度 。夜は少し薪を燃やしました。天気は不安定で、降らなけれど時折出るお日様が暖かく感じる13度くらい。
 14日(日)には『第17回 雁坂峠越え秩父往還142km』という大会が行われました。甲府駅をスタートし42km地点である雁坂小屋も関門に。250名の選手が川越市のゴールを目指して通過して行きました。私の顔を見て微笑んでくれる方が数人。「ブログ、見てますよ」と声をかけていただき、選手を応援するつもりの私が逆に応援されてしまいました。有り難うございます。
 夜は霧が晴れて、小屋にお泊りのお客様と、群馬方面の夜景や、林の中に潜む鹿の目がライトで光るのを見たり、朝方は出発の準備の傍ら、赤く染まる東の空を楽しみました。
 どうもすっきりしない秋の始まりですが、いくつか紅葉も見られ、雄鹿の求愛の鳴き声も聞こえ始めました。昼間歩いていると暑いのですが、朝夕は寒くなります。おじさんは今週末はタイツとカイロを持って登ります。お客様も寒さ対策をお忘れなく。今度はいいお天気になって欲しい。
*徐々に日暮れが早くなっていきます。早めに小屋に着くようにお願いいたします。
*ふもとに降りたら、「無事に下山したよ」と心配している家族に一言連絡してくださいね。

2014年9月8日月曜日

気持ち、晴ればれ

  9月になっても「よく降りますね」があいさつ言葉に。でもこの土日の雁坂は、降っても気持ちは違いましたよ。嬉しいビックリ、ビックリの連発。
 土曜の朝、屋根のペンキ塗りに取り掛かろうとした時オーナーから電話。こんな早い時間、電話から聞こえてきた声は何とF さん。先週日帰りで首長麦酒を飲みにおいで頂いたばっかり。それもこれから“突出コース”を登ると言う。
昼過ぎにテント張って、さっそくFさん、小屋泊まりのお客様と「遠い居酒屋」開店です。ガスって仕事にならず店主も参加。そのうち、テントをツェルトにし、「荷を軽くした分ワインを持ってきました」とやる気満々のお客様も。降ってきたので小屋の中にお店を移動。その間にもお客様がおいでになります。先月もおいでになり、今年3回目のMさん。天気が悪くなる事が予想できながら、テントを張っていただく。小屋番としては 「有難い」としか言いようがない嬉しさ。
 最後に予約のお客様を迎えたときに、またまたサプライズ。「こんにちは」と、おいでになったのは顔なじみになったTさん。「あ、いらっしゃい、ようこそ」と、あいさつしながら、まだ来ない予約のお客様「T様」を気にしていた。が、「えーっ、T様って、もしかしてTさんのこと??」これには驚いた。頭の中、真っ白になりました。アルコールのせいだけではない。予想もしていなかった出来事。そしてTさんの奥さんには、自分たちのの分より先に、お客様や私にまで料理を振舞っていただく。見た目も味わっても美味しい。ボリュームたっぷり。おまけにおいしい瓶まで頂いてしまった。持ち込み自由の居酒屋は最高潮。お料理おいしかった。お酒もおいしかった。
 そして気がついた。これだから雁坂の小屋番はやめられない。降るとわかっているのに、小屋に登ってきて頂くお客様がいてくださる幸せ。本当に有り難うございます。消灯を待っていたかのようにトタン屋根にたたきつける激しい雨音になった。テントやツェルトは大丈夫かな?
 そしてもう一つ気がついた。そんなこんなで朝から心の動揺が続いた小屋番は、小屋の中に入ってすっかりカメラの事を忘れていた。大盛況の居酒屋の写真が1枚もない。やむなく絵でご勘弁を。カウンターにずらりと並んだお酒。自由に注いで楽しみます。上右から白ワイン、赤ワイン、角瓶に入ったヒゲのニッカ、バーボン、その奥は水割り用の水、ウィスキーのイチロー、手前の左ブランデー、右焼酎(名前は忘れてしまったけれど美味しかった)・・・・
「プハーッ」はお客さんがノートに残してくれたイラストです。この感じで楽しんでいました。
 
*前回の虹の写真を送っていただきました。1枚目、虹が2重になっているのがわかりますでしょうか。不安定なお天気は時にこんなきれいな一面も見せてくれるから、山は楽しいです。

*日頃お世話になっている秩父環境事務所のページを覗くと「平成26年 秩父地域山岳遭難発生状況」という報告がありました。秩父エリアだけで半年間に6名の方が命を落としています。ファイルをご覧ください。特に遭難事故原因は、ご自身の山歩きにも重ねて考えてみる部分でしょうか。http://www.pref.saitama.lg.jp/uploaded/attachment/634826.pdf