2015年1月9日金曜日

電車のスジ鉄があるのなら

正月のテレビで「スジ鉄」と言う言葉を耳にした。時刻表を基にいろいろ楽しむ鉄道趣味とか。その他「撮り鉄」や「収集鉄」とかも。「鉄道オタク」や「マニア」とくくられたくはないのだそうだ。小屋で聞いた「沢や」の言葉。それなら登山道を地道に行くのは『山や?」なのかなどと思ったものです。
白黒の世界にブルーシートがぽつり
 山の楽しみ方も様々。ガイドブックを読み、マップを眺め、地形を読み解いて未知の登山道を思い描く。コースタイムを意識し自分は何時間かかるか?、どんな景色や出会いがあるのか?これが楽しい。山に上がる。これも楽しい。そして終われば、記録とともに地図上に「ここは歩いた」と赤線をひく。小屋でも「これで秩父の道がつながりました」と言う声や、「コースタイムより1時間稼いで登れた」とか言うお客様の声をきいた。これ「スジ鉄」的かな。
 食料や装備とは別に、一眼のカメラを首に下げ、交換レンズを何本かと三脚を持つ。機材だけでも3~5kgになるかな。もっと重い場合も。三脚でじっくり構え、思い通りの風や日差しを待つ。地面に這いつくばるようにして足元の花や苔をねらう。そのために2時間の道のりも3時間4時間と掛けて歩くことになる。カメラの人とすれ違う時、横目で素早くチラ見。メーカーは?、レンズは何を?と。「おっ、PのK3だ。」とか心の中で声を上げることも。
 部屋のすみや押し入れに詰まっている山の道具だって負けていない。山行のスタイルが決まってくるとおおよその道具は揃ってくる。と言っても自然に降ってくるわけもなく、自分が買ってくるのですが。でも、また山道具屋さんに足が向く。「なにかないか」と見て回る時間が楽しい。自分の持っている物と少し違うと「これ良いかな」と心が騒ぐ。そして「また、買ったの」と、家族の声を聞くことに。買ったけど出番を与えられない道具たちに詫びる事も少なくない。
 お客様の作る山料理だって面白いな。風のように歩き渡るお客様もいるな。山の楽しみ方も色々見せてもらっています。それはまた、次回に。

*正月に小屋から「雪を溶かしてトイレ掃除をしたよ。ちょと手こずったけど」とオーナーからの報告が有りました。その後、「お客様からの暖かい内容の年賀状を沢山いただいた。ありがたい事だよ」という報告もありました。