2016年8月21日日曜日

珍客がおいでになりました

月明りでの撮影 左側前橋の夜景
小屋に居て「台風が3つ来ている」とラジオに言われても、どうもピンと来ない。でも断続的に降る雨がトタン屋根を激しくたたく音を聞いていると、間違いなく台風が近い・・・・と実感。降りてきて天気図を見てびっくりしましたが。
18日に小屋へ珍客がおいでになりました。私は初めてお迎えしました。大きさが分かるように小屋のサンダルを並べる間じっとしていてくれました。常時水が流れている水場の下は考えてみれば人工的ではあるが沢になっているわけで、そこに住んでいるらしい。他にも水辺に住む生き物がいるのでしょう。カエルの鳴き声も聞こえてきます。山椒魚様の寝具は無いので、休憩だけで帰っていただきました。もちろん休憩料はなし。
朝の雲取山(中央右側ピーク)
雨が続き「明日も雨だろう」とゆっくり起きるつもりでいたのに、夜中に目覚めると向かいの尾根がくっきり。慌てて外へ出てみると見事な月夜。明るい。おまけに前橋方向の夜景もキラキラして見える。カメラを構えていても寒くない。16℃。星と月の明るさの中での不思議な風景。前橋の夜景の向こうには男体山・女峰山も見る事ができる。雨が続き腐りそうになっていた心が一気に解消。朝になって、お決まりのクッキリした尾瀬や日光の山並みを小屋の庭から楽しむ。峠に上がると富士山もお出まし。奥秩父の山並みの向こうに南アルプスの山も顔を見せている。富士山、北岳、間ノ岳の標高ベスト3が揃う。こんど、峠からの眺めをカシミールで確認してみます。
雨はよく降っています。コケに落ちた1滴が集まり、水枯れの心配はなくなりました。ただ、これまでは山が乾いていたので多少降っても沢は増水しなかったのが、これからは降った分は沢に流れ出ます。黒岩コースを歩く間も、水晶谷の沢の音が小屋近くになるまでずっと聞こえていました。かなりの水量かと思います。豆焼き沢も同様に音がよく聞こえてきます。
三富から上がる場合の徒渉には十分に気を付けてください。いつもの場所が渡れない時も慌てずゆっくり徒渉ポイントを探してください。
夏の象徴のようなヤナギランも穂先まで咲き終わり、秋の空の下で鞘を大きくしています。シャワー室もとりあえず片付けました。トンボの姿も少なくなりました。雁坂にも秋の訪れです。
奥秩父の向こうに南アルプスが
顔を出す。右から北岳、間の岳。
6月10日にお知らせしたまた、「ニホンジカの捕獲」が、決められた数を捕獲したので終了しました。それでもまだまだ小屋の周りでも動き回り、樹木の皮をはぎ悪さをしています。鹿にとっては埼玉県も山梨県も、また国有林も東大演習林も関係ないので、移動していきます。今後はさらに広範囲に渡る事業の継続をお願いしたいところです。
雁坂小屋も今年の営業を半分終わり、小屋締めまで残り3ヶ月になりました。皆様のお越しをお待ちしております。