2017年1月8日日曜日

1週間が過ぎ


突然の出来事。
 雁坂小屋にとって後藤さんは大事な大切なお客さまであり、山の仲間であり、スタッフのような存在でした。
ヤマレコの記録によると、初めて雁坂へおいでになったのが2013年7月。
その後、後藤さんのヤマレコを見て多くの方々がコメントを書きこみ、雁坂での交流が広がっていきました。
「ネット上ではハンドルネームなど知っているけど、直接会ったことがない。もしかしたら他で出会っているかもしれない。みんなで逢ってみたい」と、日時を決め、それぞれが自由なコースで雁坂へ上がって来る「集い」が始まることになりました。年2回のぺースで「雁坂で逢いましょう」が行われました。中心にはいつも後藤さんがいてくれました。昨年は小屋あけ前から登ってきて道の点検をし、「逢いましょう」メンバーによる荷揚げをしてくれました。その時背負い上げた青ペンキの一斗缶はまだ小屋にそのまま残ってます。
「この間のブログ、読んでいて涙が出たよ」と何度か言われたこともあります。山小屋の仕事を興味深くいつも見ていました。限られた条件や環境の中で、どんなことを、どのようにしているのか。仕事の何が大変なことなのか。逆に小屋番が嬉しいのはどんなことなのか。その仕事が自分を含めた山に来る人にとってどんな意味や恩恵があるのか。などのことをやさしい眼差しで探っていたように思います。同じ立場で、目線で見て感じてくれる方でした。そういう人が居てくれることは、小屋番にとって、ありがたく嬉しいことでした。自分にもできることは何かといつも考えていたようです。今回の事故の時も、雁坂小屋にかかわっている者としての気持ちから、すぐ現場に向かったのだろうと思っています。慎重な彼だからアイゼンなどの装備も付けていたのですが。
先日、ご自宅で会ってきました。3年間、濃く深くお付き合いしてもらったのに、こんな形でのお別れは悔しくてなりません。
 20回目となった雁坂越年登山の記録、まだヤマレコにはアップされていません。
年明け早々に各行政機関にも動いていただき、雁坂への登山口に注意喚起の案内を付けました。
これから本格的に冷え込み、雪も降ります。凍った上に雪が付き氷と地面との境が見分けがつきにくくなります。突出コースはダルマ坂から小屋にかけての間が雪が積もると厳しい区間になります。暖かくなるまでは通行は控えてくださいませ。
------------------------------------------------
【連絡先】 〒369-1901 秩父市大滝3423 山中 五郎
  電話・FAX 0494-55-0456
*スマホなどのお客様は「ウェブバージョンを表示」をクリックして全体像をご覧ください。