2015年6月22日月曜日

梅雨空の雁坂で楽しいひと時が

 雁坂もすっかり梅雨空に。ときおり激しく降り、すぐに音が消え小屋は霧に包まれます。しばらくすると霧は晴れて向こうの尾根の❤マークが姿を現します。刻々と変化を繰り返していく梅雨時の雁坂。ずっと見ていても飽きない奥秩父の一つの姿です。雨の音と鳥の鳴き声だけの濃い霧の中を歩くのもまた楽しい時です。
 土曜日には、昨年の秋に続き『第2回ヤマレコユーザー、雁坂小屋で逢いましょう。‘15春』の皆さんが来てくれました。雁坂とヤマレコがきっかけで知り合ったお客様。4つのコースで小屋を目指して登ってきた皆さんが持ち寄った食材やお料理、各種のお酒で、お腹もノドも、いっぱいに楽しみました。そして耳では楽器の演奏も。あっちでこっちで、話して、飲んで、笑って、楽しんで、夜遅くまでワイワイ、ガヤガヤと愉快な時間が流れて行きました。小屋番も一緒になって翌朝のご飯まで頂いてしまいました。
 皆さんありがとう。ほんとうに幸せな時と笑顔を今回もプレゼントして頂きました。こんな楽しい事が年に何回かあれば、これからも小屋番はずっとニコニコとお客様をお迎えできます。ただただ感謝です。 ヤマレコにもこのときの様子がアップされるかな。皆さんをお送りした後の寂しい時間。オーナーも私も、二人ともしばらく黙って寝具や食器の片づけをしていました。
6月20日AM4:34 小屋の庭より
それから何と自然もプレゼントを届けてくれました。19日(金)はずっと雨降り。テントもびっしょり。ところが一夜明けた20日の朝、小屋の庭から両神山、その向こうに谷川岳、尾瀬の山、日光の山々が現れました。赤城山もくっきりと存在を主張しています。「この季節に?」とおどろくほど遠くの山並みも一つ一つがはっきりと見えます。4時15分頃からは空も途中の雲海も赤く染まり始め、日が昇ってからも刻々と色を変えていく山々。テントのお客様とこの至福のひと時をじっくりと味わいました。右の写真は後日大きく印刷して小屋に張っておきますね。見てください。

*今回はバンダナのご紹介です。秩父多摩甲斐国立公園にある山小屋の「東アルプス楽集国」がバンダナを作りました。デザインはそれぞれの小屋のオーナーの似顔絵が。雁坂小屋のゴローさんも左の〇印の所に載っております。各山小屋で販売していますが、ぜひ雁坂小屋でお買い求めください。
1枚800円です。よろしくお願いいたしますね。

2015年6月16日火曜日

お待たせいたしました、雁坂バッチ

  大変長らくお待たせいたしました。
 雁坂バッチがようやく出来上がってきました。
多くのお客様にご予約を頂きながら、しばらくお待ちいただくことになってしまい誠に申し訳ございませんでした。ご迷惑をおかけしました。
 先週末にお客様には発送をいたしましたが、無事に届いているでしょうか。まだ届いていない方がいらっしゃいましたら、電話で山中までご連絡をお願いいたします。 
 大きさは約縦2cm横3cm位。雁坂嶺とシャクナゲ、峠の道標・看板、ピッケル、ザイルのデザイン。ザイルの左上には4羽の雁が飛んでいます。バッチは雁坂小屋と川又バス停そばの扇家においてあります。雁坂登山記念にぜひお買い求めくださいませ。1個800円です。よろしくお願いいたします。

 黒岩のコースには笹の花が咲いているのがたくさん見られます。銀竜草もあちこちに出てきています。小屋の近くにあるヒカリゴケも元気です。観察する時にはライトがあるときれいに見る事が出来ます。ヒカリゴケは自身が発光する訳ではなくて、入ってくるわずかな光に対して、レンズ状の細胞からなる原糸体という部分から黄緑色の反射光を出すので淡く輝いて見えるのだそうです。
また、霧の晴れ間に見える雁坂のマークは緑の度合いが増してきました。

雨降りが続くと岩や石、倒木や木の根などが滑ります。十分に気をつけて登ってください。
テント泊の方で、雨での濡れ物の片づけ、リュックの荷作りなどで、必要でしたら宿泊小屋の土間の部分をお使いください。小屋番に一声かけてくださいね。晴れている時の小屋からの眺めなどの写真もいろいろ張ってありますので併せてご覧ください。

6月3日の登山ポストの件ですが、山梨県警から、『道の駅から雁坂へ登る際のマス釣り場先のポストについては老朽化しているため、維持管理等を含め設置場所などを関係機関と検討していきます。』とのお返事を頂きました。また併せて『山梨県警では、従来の登山届等の提出の受付も行っておりますが、山梨県とともに、日本山岳ガイド協会が運営する登山届出システム「コンパス」の閲覧について協定を締結し、5月1日から運用を開始しておりますのでこちらも活用してください。』とのことです。新たにポストなどの設置場所などを連絡頂きましたらまたブログでもお知らせいたします。
山梨県警についてはこちらをご覧ください。
http://www.pref.yamanashi.jp/police/sangaku/index.html
コンパスについては
http://www.mt-compass.com/

2015年6月8日月曜日

小さな山小屋

 関東地方が梅雨入りしたとか。小屋にとって雨降りは水枯れ回避のためにはありがたい。でも山を歩くにはちょっと気が引ける時も。でも、雨の日は雨の日の楽しみ方を見つけて山を歩いてくださいな。水晶山手前の苔の道などはいいですよ。ある意味「奥秩父」らしい場所です。
 先日「小さな山小屋」と題した写真をお客様から頂きました。それは去年の10月にブログあてにメールを頂いたことから始まりました。去年の6月にブログに書いた『昔の雁坂小屋』を見たお客様からでした。その方は『山小屋を中心に模型を作っていて、古い感じの山小屋・民家を探していた。』という神奈川県にお住まいの方。昔の雁坂小屋を模型で再現していただける事は小屋にとっても願ってもない出来事。ブログに載せたもの以外の写真をデーターでお送りいたしました。
 そして、昨年の小屋締めの日には、小屋まで登ってきて頂き、現在の宿泊小屋や管理小屋、周囲の雰囲気も見てもらいました。
 先日、5月23日には完成した旧雁坂小屋の模型写真を届けていただきました。お話を伺うと、模型の完成後それぞれのバックになる時間帯や場所を選び、現地に運んで写真にしたとか。私の好きな左上の夕暮れの小屋の写真も、小屋のバックになっているのは実際の風景だそうです。一杯やりながら夕食をとり、他の人とあれこれ話すにぎやかな声が聞こえてきそうです。中には飛行機雲の写っている写真もありました。マキ小屋のトタン屋根のめくれ具合などは、風が吹くと今にもパタン、パタン音が聞こえてくるようです。ぜひ、多くのお客様にも見てもらおうと、宿泊小屋の壁に掲示しました。今から48年ほど前の雁坂小屋です。取り壊して現在の宿泊小屋が作られるまでの写真も併せてご覧ください。お客様から「模型はどこへ行ったら見る事が出来るのか」などの質問も頂きますが、とりあえずこちらの「模型 民家と山小屋」で他の写真も見る事が出来ます。


たててから48年過ぎている宿泊小屋。管理小屋はそれよりももっと以前からの建物。少しずつ少しずつ手を入れています。現在、宿泊小屋とトイレを塗り替え中です。塗料の臭いが気になるかもしれませんがごめんなさい。

4月の末の営業開始から1ヶ月半。うれしい事に、今年になって2度目、3度目とおいで頂くお客様が。小屋番としては本当にありがたい限りです。

なぜだかは分かりませんが、トイレの写真をクリックすると「模型 民家と山小屋」のページになります。????どうして。わからん????

2015年6月3日水曜日

雁坂トンネル無料化&登山届ポスト

 ≪今回は臨時的な原稿≫
①おとといのブログで雁坂トンネルの無料化を正式に・・・・でも、トップではなくて下の方に・・・・と書きましたが、何と今日3日に確認をしたら
「トンネル公式サイト こえよう かりさか!国道140号 雁坂トンネル有料道路」のトップに出ていました。注目情報として出ていました。トンネル管理事務所の方もブログを見ていただいているのかな?これで本当に間違いなし。詳しくはこちらを。
http://www.fruits.ne.jp/~karisaka/index.html

②お客様と『登山届』が話題になる事があります。昨年の御嶽山の事故以来、お客様も意識して「届け出を」と考えている事がわかります。
 その一方で、登山届を入れるポストについては不安も感じているようです。
「誰が回収しているのか?」「いつ回収しているのか?」「ポストによっては、他人に見られる心配がある」などの声を聞きます。またヤマレコにも “放置されているような様子だったので下山後に自分の入れた届を回収した”という記事も見ました。自分で取り出せるという事は、他人でも・・・・
 小屋番としても、お客様が万が一に備え正確に書き込んだ個人情報が、「悪意の第三者」に見られる、写真に撮られる、などの事を心配しております。最近は女性の単独行のお客様も多くなっています。幸いなことに、届けが悪用され、事故につながった話は今のところ聞いていませんが。
 「登山届」と「個人情報の保護」の面で、雁坂だと秩父側では川又からの登り口のポスト、山梨側では道の駅からマス釣り場を過ぎた所のポストが問題のようです。
 先日、秩父警察署・山岳救助隊の方へこの件についてのお願いをしました。また山梨県警にも同様のお願いをしました。
それから、埼玉県警、山梨県警ともメールによる登山届も行っています。詳しい事は
をご覧ください。
 また雁坂小屋の宿泊棟に入った横にも登山届のポストを設置してあります。
小屋のポストは、必要な事が起こらない限りはそのままにしておき、小屋締めの時に開けて秩父警察署の方へ届けます。
*そういえば「雁坂へ登る場合のメールでの届は、どちらの県に出したらいいのだろう?」というお客様の疑問もありましたね。ポストについて、その後の事が分かりましたらまたブログでお知らせいたします。

2015年6月1日月曜日

看板を3枚設置


まだ谷川岳は白い
大変に暖かい日が続いた5月でした。小屋の日陰で20℃以上になる事もあり、まるで夏。春から梅雨を迎えることなく、いきなり夏になってしまった感じ。その影響で小屋周辺のシャクナゲは盛りを過ぎてしまいました。今はイワカガミが競って咲いています。また、よく晴れた午前中、雪の谷川岳や尾瀬の山々も姿を見ることができました。少し雨が降ったものの、山が・空気が乾いている印象です。苔も今一つ元気がありません。
 先週、3枚の案内を設けました。
甲武信と笠取の分岐(写真の黄色マル)の部分に『日の出スポット』『夜景スポット』を。ここからだと小屋や樹木に邪魔されず、遠くの山並みを見る事が出来ます。もちろん写真もいいですよ。日の出スポットには「雲取山」や「和名倉山」の案内を。また夜景スポットには両神山や前橋の夜景、谷川岳から尾瀬、日光白根方面を載せています。
 また庭の端に『雁坂マーク』の案内もたてました。実際に探し出して確認できると「あら、ほんとに」と。今は新緑のハートがご覧になれます。
雁坂トンネルの通行料金の無料化の事が、5月25日に正式に書かれていました。雁坂トンネル管理事務所の「最新情報&更新情報」の部分に。トップの場所に大きくバーンと表示ではなく、下の方に出ていましたが、これで正式に決まりでしょう。やあ、よかった、よかった。
 これを機会に、昔からの道『秩父往還』を川又から突出峠を経て、雁坂峠を越え三富まで歩いてみませんか。あ、でも三富から登って川又へ降りる方が足にとっては楽かもしれません。
ブログのアクセス数が50000件をこえました。ありがとうございます。