2013年10月26日土曜日

雁坂峠の標高、その後

 お客様でブログも見ていただいている加藤様から、峠の標高について、次のようなメールをいただきました。

地図をクリックすると大きくなります
    以前、ブログにて雁坂峠の標高についての話題がありましたが、私も先日峠に登った際に道標を見て??と思い独自に調べてみました。
 昔の地形図には、雁坂峠に2082mの標高が記入されています。つまり、2082mは地形図を作製した陸地測量部(現・国土地理院)によって測量した標高というわけです。ただし、この当時と現在の峠の位置は違っているらしく・・・

 飯野頼治さんの「山村と峠道」(エンタプライズ)という本に

 現在の峠は、昭和三十四年の台風による被害のため、新たにつけかえられたものである。旧峠は、雁坂嶺方面に尾根を五〇メートルほど登った、岩が少し露出している所にあった。以前は、孫四郎峠より雁坂小屋を経ずに、直接この旧峠に来ていた道があった。

と書かれています。
 昭和三十四年の台風とは恐らく伊勢湾台風のことと思われます。
清水武甲さんの本などに伊勢湾台風で雁坂峠秩父側の原生林が壊滅的被害にあったことが書かれていたので、それが原因で道を付け替えたと考えられま す。
    以上、ご参考までに。
    今度、雁坂峠に行ったら、この記述の、もともとの峠の位置を特定できればと思っています。

 というものです。添付された地図には、黒岩の尾根上に小屋の表示も有りません。
 加藤さんのメールに有る『今の峠より50メートルほど登った、岩が少し露出している所・・・』は確かにそれらしい場所があります。秩父側に少し岩が切通し状になったようにも見えます。峠にに登った時に、今の場所よりちょっと上がって見てみませんか。加藤様、貴重な情報を有難うございました。また雁坂にお越しください。